「健康寿命」とは2000年にWHO(世界保健機関)が示した考え方で、「介護不要で自立した生活を送ることができる年齢」のことです。平均寿命と健康寿命の差が小さければ小さいほど、自立した生活を営める期間が長くなります。超高齢社会ともいわれる中、「人生100年時代」を見据え、健康改善、QOL(Quality of Life)の向上により、世界の人々の豊かな老後実現に貢献したいと考えており、健康・美容素材の開発、健康的な食の提案、介護食原料の開発などを進めています。

健康・美容素材の開発

当社では長年、酵母由来の健康素材や化粧品素材の研究を進めています。中でも、若々しさを支える成分として、世界から注目を集めている「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」は、栄養価の高いトルラ酵母を出発原料として、高純度(*1)と量産を両立した製法を実現しました。当社のNMNはサプリメント用原料として販売を行っています。

  1. NMN純度(無水)99.0%以上。サプリメントの場合は、賦形剤などの他の原材料が含まれます。

健康維持のための食課題解決

人々の健康への貢献のために、当社ではさまざまな食の課題解決に取り組んでいます。顧客である加工食品メーカーやコンビニエンスストア、レストランなどで製造・提供される食品を、よりおいしく健康的なものにするため、自社の調味料や食品素材を使用したアプリケーション提案に注力しています。
例えば、食品を「減塩」することにより生じる味の物足りなさや保存性低下の課題に対して、「減塩食品用調味料」や「酵母エキス」、「日持ち向上剤」を使用した、おいしさや機能向上のアプリケーションを検討するなど、顧客の要望に合わせ最適な解決策を提案しています。
「減塩」以外にも「減糖」「減脂」「カロリーオフ」「タンパク強化」など、人々の健康につながるさまざまな提案を行っています。

減塩食品の課題に対する提案例

減塩すると、保存性が悪くなる場合には日持ち向上剤をご提案。味がぼける、厚み・持続性が低下する場合には酵母エキス等をご提案。物性が変化する場合には物性改良剤をご提案。

医療食・介護食

加齢により、嚙む力・飲み込む力が衰えてくると、嚥下障害による誤嚥などのリスクが高まります。そして、嚥下機能が低下し、十分な食事を摂取できなくなると、栄養課題(脱水や低栄養など)への対応も必要になります。当社では、高齢者の方が無理なく安心して食事ができるよう、介護食向けのとろみ剤やゲル化剤、栄養を強化する素材原料の開発及び販売を行っています。

関連するSDGs 17の目標

3.すべての人に健康と福祉を